歌うクジラ 上
人類がついに不老不死のSW遺伝子(Singing Whale)を発見した22世紀の世界。
SW遺伝子は限られた一部の選ばれた人間に応用され,その反作用として犯罪者には急激に老化を促進させる方法が取られた。
文化経済高率化運動により,食事や笑顔や敬語が害悪とされ,人々の徹底的な住み分けがなされた日本。
もっとも最下位の層の犯罪者が住む九州北西部の新出島で暮らす15歳の少年アキラは,死の直前の父のため,SW遺伝子の秘密が入ったマイクロチップを,ある人物に届けるため新出島から出ることを決断する・・・・。
この設定だけでもワクワクしてしまう村上龍の新作は,i-Padで先行発売され話題になったが,i-Padを持っていない私は,本が出版されるのを今か今かと楽しみに待っていた。
その圧倒的な戦闘の描写力は,「五分後の世界」や「半島を出よ」同様すさまじく,目を覆いたくなるような残虐なシーン,嫌悪感を感じる描写もあるが,100年後の日本が舞台であり,リアリティーある造形物の描写やその想像力には驚かされる。
そして,なによりも個性ある登場人物が多く登場するところが,この作品の魅力だ。
15歳の少年アキラと行動を共にするサブロウさんは,クチチュと呼ばれる突然変種の人間だ。耳の後ろに小さな穴があり,触ると死に至るような猛毒の液がそこからにじみ出ている。
アンという女性は,反乱移民メンバーの子孫で,グループのメンバーともに助詞をむちゃくちゃにした日本語をしゃべる。敬語が禁止されて長い日本において,敬語が使えるアキラは貴重な存在としてメンバーに受け入れられる。
飛行自動車の運転手ネギダールは,猿と中国人のDNAを組み合わせて生まれた女性だ。
少年アキラは,いろいろな人物と出会い,別れ移動を続ける。
15歳という年齢は,移動を開始するのにもっとも適した年齢なのかもしれない。(そういえば,村上春樹の傑作「海辺のカフカ」でも15歳の少年が移動することによって物語が始まりましたね)
シンフォニック・スター・トレック
このCD、実はAmazonさんに英語表記の輸入版も登録されています。
ところが、こちらは全く同じ米国版CDでありながら、ブックレットを
日本語に訳したライナーノーツがそっくりそのまま外カバーとして
シュリンクされ、しかも輸入版より「安く(相場によりますが2〜300円)」
設定されたお買い得品となっています;ー)。
内緒話はこの辺にして…このディスクは数曲を除くほとんどのスコアが
フルデジタル録音されています。巻末の注意書きにも「20bitフルデジタル
録音による高音質が流れます。アンプの音量設定にご注意を!」と強調され
ているほど、ダイナミックでツヤのあるオーケストラサウンドに浸れます。
1曲目のイントロに寄り添うよう語りだすニモイ氏のナレーションから
ラストの「ボーグ人〜抵抗は無意味だ」までの72分間、音の冒険航海へ
旅立ちましょう!
クジラ・イルカ生態写真図鑑 (ブルーバックス)
私は海の哺乳類の中でもカマイルカをはじめとするクジラの仲間が好きで水族館によく行くのですが、見ているうちに生態について様々な疑問が浮かんできて購入を考えました。
イルカやクジラの種類や大きさ、また姿形や生息する海域等クジラの仲間について広く浅く知るには最高の資料だと思った。全頁カラーなのも種の比較がしやすく、見ていてキレイでうれしい。
新書サイズなのでページの中央の写真を見るには開きづらく、分布図は小さくて若干見えずらい所もあるが持ち運びにはかさばらず便利。
私の手元に来た商品はキチンとラップはされて届いたものの、開けてみると裏表紙から1枚めくったトコが大きく折れてしまっており、かなりガッカリしたので商品自体は☆5つでオススメだが、店の商品管理は☆1つマイナスというのが本当のところです。
大科学実験DVD-Book 空飛ぶクジラ
たまたま土曜の朝にETVをつけていたところ、子供ともどもハマってしまいました。こういう科学に興味を持たせるような教え方をしていけば、科学嫌いという子供たちも好きになってくれるんじゃ無いかな。「なぜ」「どうして」という疑問から学問は発達する。
そして、本当に役に立つ研究へと続いていくわけで。
大人にも見てもらいたいですね。